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ジュンが見ているのに気付かない真紅と雛苺は鞄からノートを出すと、何やら互いの意見を言い合う。 「この詞は少し幼稚だわ、書き直しなさい」 「うゅぅ~、真紅の歌詞も変なの~、ダージリンとかとかミルクティーとか紅茶ばかり出てくるの~~」 「どこがオカシイの?紅茶の素晴らしさを綴った歌詞だわ、まだ貴女には難しすぎるようね」 「だって水銀燈も真紅の歌詞は変って言ってたの~」 「なんですって、水銀燈がそんな事を言っていたの?」 なんの話をしているんだ?紅茶、菓子、水銀灯、なんだろう? 意味が解らないな…まぁ、とにかくいつまでも隠れている訳にはいかないよな… リボンの子、雛苺って言うのか、あの子に聞きたいこともあるし 屈めていた体を伸ばし、立ち上がると、少し躊躇しながら2人に声をかけた。 誰もいないと思っていた真紅と雛苺は突然の声に驚き、肩をビクッと震わせた。 「こんにちは…」 「誰? 貴方は誰?」 「びっくしたのォォ~~」 「僕は桜田ジュン、今年入学した1年生です」 「そう、で、貴方はこんなところで何をしていたの?」 眉をキュッと吊り上げ気味にした真紅はジュンを睨みながら言う。 そんな視線を受けたジュンは少したじろぐが、すぐに愛想笑いを浮かべた。 「すみません、僕もサボッていたら、いきなりドアが開いたから先生かと思って隠れたんだ」 「そうなの、でもね、私と雛苺はサボッている訳じゃないわ、授業に出ずに休憩しているだけだわッ!」 「そうなの、そうなの~ヒナと真紅は休憩しているだけなのぉ~」 休憩か、物は言い様だな、でもそれがサボリだと思うけどな…… 真紅のセリフに頭をポリポリと掻いて苦笑いを浮かべる。 そんなジュンに向かって真紅は人差し指をクイックイッと動かす。 「ちょうど良いわ、そこの貴方、桜田…?」 「ジュン、僕の名前は桜田ジュン」 「そう、じゃ、ジュン、ちょっといらっしゃい」 なんて高飛車な態度なんだ、僕を召使か何かのように思っているぞ そう思いながらも真紅と雛苺の前まで近付く。 視線は真紅の顔を捉えつつも意識としては雛苺の顔を観察してみる。 うん、そうだ、この子だよ、間違いない、神社で会ったのはこの子だ。 名前は雛苺って言ったよな?翠星石とはどんな関係があったんだろう? 雛苺と関係があったとしたら、この真紅とか言う子とも関係があるのかな? 目線を左右に動かし真紅と雛苺に顔を交互に見る。 2人とも制服の胸に2年生を現すⅡマークが無ければジュンと同じか、もしくはもっと幼く感じられるほどの童顔である。 そんな2人の容姿にいつの間にか先輩に対する言葉遣いではなくなっていた。 「ジュン、今から貴方に率直な意見を求めるわ」 「意見?…何の?」 「いいから黙って聞きなさいッ 私の詞を見てどう思ったか言いなさい」 「詩、ポエムか?」 「違うの~歌詞なのよ~」 真紅はジュンの前にノートを広げた。 何の変哲もない普通のノート、そこに数行ほどの歌詞が書かれている。 「ダージリン」 作詞・真紅 ファーストフラッシュ 深みのある味わい みんなで楽しみましょう セカンドフラッシュはマスカットフレーバー ストレートが最高よ オータムナルは茶葉に厚みと苦味 ミルクティーで一息入れましょう Ah ダージリン ゴールデンチップは爽やかな味わい 赤みの薄いオレンジ色のダージリン 抽出時間は長めに 収穫シーズンは5~6月が最適よ なんだよ、これ?これって歌詞なのか?紅茶の説明じゃないのか? この詞にどんなメロディーがつくんだよ? つーか、この詞を読んで意見って言われてもなぁ~~どうしよう? ノートから視線を真紅の顔に移すと、自信満々な表情が見て取れる。 そんな真紅にどうコメントしていいのか解らないジュンは作り笑いを浮かべてつまり気味に言葉を選ぶ。 「う、うん…なかなか……ユニークで、こ、紅茶の素晴らしさが解る詞だと思うけど………」 「そう、ジュンって言ったわね、貴方はなかなかロックが解っているようだわ」 こ、これってロックの歌詞だったのか…… 困惑するジュンなど目に入らないのか、真紅は雛苺に勝ち誇った顔を向けている。 こんなロックの歌詞なんて見たことがないぞ、ん?でも歌詞を書いているってことは真紅や雛苺ってバンドとかしているのか?もしかして…… 入学当初の日に行った軽音楽部、そこで出会った銀髪の女性と翠星石の行動、そして、有栖神社で見た雛苺、そんな接点が目まぐるしく頭の中で回転する。 「ロックの歌詞って、2人ともバンドとかしているのか?」 「そうなの~ヒナと真紅はロックバンドのヴォーカルなの~」 「雛苺の言うとおり私たちはローゼンメイデンというバンドをしているわ、普段は軽音楽部で練習ばかりだけれど」 軽音楽部?いま軽音楽部って言ったよな? 真紅の言葉に少し興奮気味になったジュンは軽音楽部の部室で会った女性の事と入部したい事を告げるが、帰ってきたセリフは2人の深いため息交じりの言葉だった。 「ジュンが会ったのは水銀燈よ、私たちと同じローゼンメイデンのメンバーでギターを担当しているわ…それにジュンはドラムがやりたいのね?」 「ふゅ~、ドラムは…ちょっと難しいのよ~~」 「水銀燈って子も僕がドラムを触ろうとしたら凄く怒ったけど、何かあったのか?」 ジュンの質問に真紅と雛苺は黙り込んでしまった。 先ほどまでの雰囲気とは打って変わって重い空気が3人の周りを漂い始めた時、不意に授業終わりのチャイムが視聴覚室に鳴り響く。 その音を合図に真紅と雛苺はサッとイスから立ち上がる。 そして教室を出て行く際に、いったん立ち止まると、顔を向けずに言う。 「いま軽音楽部はあまり活動していないわ、ジュンがどうしてもって言うのなら土曜日に来なさい…土曜日ならみんな部室で練習しているから……」 そう小さく呟くように言った真紅と雛苺は教室を出て行くと、休み時間で廊下に出てきた他の生徒の中に紛れ、消えていった。 何だろうな? ドラムの事を言い出したら真紅も雛苺も、あの水銀燈とかいう子も態度が明らかに変わったな… 少なくともロックバンド、ドラム繋がりで翠星石となんらかの関係はあるはずだよな…まさか翠星石は軽音楽部のローゼンメイデンのメンバーだったのか?でも学校の生徒で死んだって聞いたことないし…… 昼休み、屋上で寝そべるジュンは何かが繋がり始めた手がかりを懸命に考えている。 「ヒィ~ッヒッヒッ~、待ちやがれですぅ~~ッ」 そんなジュンをよそに翠星石は楽しそうに宙を舞いながら小鳥を追いかけて遊んでいる。 クソ~ッ、いい気なもんだな~、人がせっかく記憶に繋がる何かを考えているって言うのに… あいつを見ていたら成仏させるのがバカらしくなってきたよ、それに…ふぅわぁぁ~~っ、眠い…… 幽霊のためなのか、翠星石は夜になれば異常にテンションが上がる。 そのため、夜明け頃まで騒いでいる翠星石にジュンは極度の寝不足になっていた。 ふぅわぁぁ~~、あくびが止まらないよ、ちょっとだけなら寝ても大丈夫だよなッ、チャイムが鳴ったら…解るし……zzzzz ――――――星石ッ!! しっかりしてよ、翠星石ぃぃぃ~~ッ!! えっ?なんだ、誰か僕を呼んだか?あれ?違うな…誰だ、あの子…… ん?えぇッ…うっ、うわァァァァァ~~、ち、血だらけじゃないか、どうしたんだよ、何があったんだよ、いったい僕はどうしたんだよ? 急ブレーキの痕が残るアスファルト、その横に血塗れになって横たわる人物と、その壊れた人形のような遺体を抱きしめながら狂ったように大声を出して泣き叫ぶ人物がいる。 ど、どうなってるんだよ、確か横断歩道を渡ろうとして……ま、まさか僕は事故にあったのか?あの死体は僕なのか…うっ、うわぁぁぁぁ~ッ!! 「うわッ……はぁ、はぁ、はぁ」 「ジュン、ジュン、大丈夫ですかぁ~ッ」 いつの間にか眠りこけていたジュンは目をカッと見開きながら飛び起き、大きく肩で息をすると、額に滲み出た汗を拭う。 「どうしたのですぅ~、うなされてたですよぉ~」 ジュンの肩には心配そうな顔をした翠星石の手がある。 ただし昼間の翠星石は実現化できないため肩に置いた手は体の中に入っているように見えた。 「あれ?僕は……ゆ、夢だったのか」 先ほど見た光景が夢だと解ったジュンは大きくふぅ~っと深呼吸する。 そして目の前にある翠星石の顔を、髪型を改めて見直す。 ま、まさか、今見た夢って翠星石のことなんじゃないのか? 顔はよく見えなかったけど、確かに髪型は翠星石の髪型だったよ、それに髪の色も、体型も、そうだよ、間違いないッ!! でも、どうして翠星石の夢を見れたんだよ? マジマジと顔を見られている翠星石の頬はだんだんと赤みを差してくる。 そしてプイッと横を向きながらジュンの肩から手を抜く。 「あっ…まさか……」 ジュンは自分の体の中に溶け込むように入っていた翠星石の手を見てハッと気付く。 「なぁ、翠星石、寝ている時に僕の体に触っただろ?」 「なっ、な、な何を言うですかぁ、お前の体なんか触ってねぇですぅ~、変な事を言うなですぅ~ッ!!」 「本当か?」 「…う~、触ったと言うよりもぉ、チャイムが鳴っても起きないお前を起こそうとしただけですぅ~、それに触ろうにも昼間の翠星石は無理なのですぅ~通り抜けて触れねぇですよぉ~」 「でも触ったんだよな?」 「だぁ~から、触ろうにも翠星石の手はジュンの体を通り抜けたですぅぅ」 やっぱりそうか、翠星石の体の一部が僕の中に入ってきたから、それが原因であんな夢を見たのか… じゃ、夢の中で翠星石を抱きしめて泣いていた人って誰だ? 後ろからしか見てないから解らないな、真紅でもないし、雛苺でもない、水銀燈って子でもなかったな…誰なんだよ? 「ん?おい、翠星石、所でいま何時ごろだ?」 夢に出てきた人物を考えていたジュンはふと空の色が夕暮れ色に近いのを見て尋ねる。 「もう夕方の5時過ぎですよぉ~、お前はよく眠っていたですぅ~」 「なにぃ~、それは本当かッ?じゃ、僕は昼からの授業を思いっきりサボッていたのかよぉ~?」 「そーなりますねぇ~、って言うが翠星石が起こしてやってるのに起きなかったお前が悪いのですぅ~」 クッソ~、なんてことだよ。そもそも僕が寝ていた原因は真夜中から明け方まで寝ないで騒いでいる翠星石のせいじゃないかッ! そんな独り言をブツブツ言いながら、教師に見つからないように教室に戻り、鞄を手にすると急いで学校から出て行く。 そして後ろから話しかけてくる翠星石の声を無視するかのようにポケットに手を入れて。 あれ?なんだこれ? その手が1枚の紙切れを掴んだ。 ジュンは立ち止まり紙切れを広げて見る。 「あっ~、忘れていたよ」 「何ですぅ~、なにか忘れ物ですかぁ~?」 それは学校に来る前に姉から渡された買い物のメモであった。 ジャガイモとタマネギ、そしてニンジン、レタスとトマトが書いてある。 そのメモの内容からカレーライスとサラダを作ろうとしているのは簡単に想像できた。 「今夜はカレーみたいですねぇ~、翠星石はオムライスがいいですぅ~」 「うるさいな~、お前は食べれないだろ~」 「そんな事は無いですよぉ、お前が口にした物の味は伝わってくるですぅ~、翠星石はニンジンが嫌いですからぁ、ニンジンは食べるなですぅ!!」 「そうか、ニンジンが嫌いか…じゃ、今夜はニンジンを生で食べてやる」 「ひ、酷いですぅ~、呪ってやるですぅ~~うわぁぁ~~ん」 翠星石は泣きながらジュンの家の方角に向かって帰っていった。 それを見ながらヤレヤレと言った表情を浮かべ、ジュンは近所の八百屋に寄ってみる。 「こんにちはオジサン、えぇ~っとジャガイモとタマネギとニンジン、レタス、トマトください」 「おっ、ジュン君、高校生になったんだね、今日はお姉さんのお使いかい?」 「はい、そうです」 近所のため小さい頃から知っている八百屋の主人はジュンがいった品物を袋に入れながら他愛のない日常的な会話をする。 「今日はトマトが2割引だけど、ジュン君なら半額でいいよ、それに今日入荷したばかりの白菜もオマケで付けとくよ」 「はい、アリガトウございます、オジサン……」 えっ?トマトが2割引、白菜が入荷? それって薔薇水晶だったかな、あの神様が言っていた通りじゃないかッ!! 驚きを感じながらも心の中では トマトや白菜が当たったからって別に有難くも何ともないぞ…… と思いながら、美味しそうに見える苺に何気なく手を伸ばす。 そのパックに入った苺を取ろうとした時、横から伸びてきた手がジュンの指先に触れる。 「あっ、ゴメンなさい」 「あっ、いや、こちらこそ」 謝りながら、その手の先にある顔を見たジュンは自分の目を疑った。 それは髪型さえ違えど、顔立ち、表情、背の高さまで翠星石と見間違うほどよく似た女性が立っていたからだ。 す、翠星石…か? いや、そんな訳ないよなッ でも凄く似ているな、まるで双子みたいじゃないか、 えっ、双子、姉妹、まさかこの子と翠星石って…… 蒼星石を目の当たりにし、驚きと共に何やら確信めいた思いがジュンの頭を駆け巡っていく。 そうだよ、きっと翠星石とこの子は姉妹とか、そんな関係だよ、 でもどうしよう? いきなり初対面で「幽霊になった翠星石が僕の家にいます」なんて言って信じてもらえる訳ないし…… 下手に何か言うと危ないヤツって思われるだろうな、くそ~、せめてこの子に霊感とかあったら話は早いんだけどな…… 蒼星石の顔を見つめたまま考えこんでしまう。 そんなジュンに蒼星石は少し怪訝な顔立ちで声をかける。 「どうしたの?」 「えっ、い、いや、何でもないよ」 蒼星石の声に我に返ったジュンは少しだけ視線を外す。 だが、余りにも翠星石に似ている顔から完全に目を外すことなどできない。 そのため、ズラした視線は蒼星石の右肩辺りに向けられている。 その時、蒼星石の肩にギターケースがかけられているのに気付く。 「それはギター?」 突然の質問に蒼星石は戸惑いつつもニコッと笑って小さく肯く。 「ふふ、よくギターと間違われるけど、この中身はベースなんだよ」 「へぇ~、ベース弾いているんですね」 「うん、中学の頃からロックが好きでね、同級生とバンドを組んでいるんだよ、それで僕のパートはベースなんだ」 バンド、この子もバンドを組んでいるのか…あっ、よく見たら同じ高校の制服じゃないか、それも2年生だし、軽音楽部の真紅と雛苺だっけ、あの子達の事も知っているかも? そう思ったジュンは今朝、視聴覚室で真紅の歌詞を見て意見を求められた事を交えながら軽音楽部のことを聞いてみた。 すると、蒼星石は目を細め、口元に柔らかい笑みを作る。 「ふふふ、そうなんだ、君も真紅の詞を見たんだね、ふふふ」 「あぁ、実際あの歌詞の感想を言えっていわれて困ったよ~」 「うん、僕も同じことを聞かれたよ、それで君は軽音楽部に入るつもりなのかい?」 「うん、僕も中学の頃からロックが好きだったし、高校に行ったらバンドとかやりたいな~って思っていたから…でも……」 そう言いながらジュンは視線を落とし気味になり、言葉を濁らせた。 そんな態度に、おそらくジュンは入部を遠まわしに断られたのだろうと思った蒼星石は小さくポツリと呟く。 「ゴメンね…みんな、まだあの事を引きずっているんだ…僕も忘れようと努力しているんだけど……」 あの事? そう言いかけたジュンだが、潤んだ瞳からこぼれ落ちようとする涙を我慢するかのように空を見上げている蒼星石を見ていると、何もいえない。そしてグスンッと鼻をならした蒼星石は先ほど取ろうとした苺のパックを手にする。 「あっ、あの~、ちょっと」 あわてて支払いを済ませようとしたのか、蒼星石がサイフを出した時にポケットから白いハンカチがヒラリと落ちた。 ジュンはそれをひらって声をかけたのだが、蒼星石は唇をギュッと噛み締めたまま足早に去っていった。 (4)へ戻る/長編SS保管庫へ/(6)へ続く
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原曲・ALI PROJECT 作詞・宝野アリカ、作曲編曲・片倉三起也 TVアニメ「ローゼンメイデントロイメント」OP曲。 【登録タグ 2005年の楽曲 ALI PROJECT J-POP アニソン ローゼンメイデン】 カバーした声優 山崎エリイ
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登録日:2009/07/29(水) 20 44 27 更新日:2022/02/04 Fri 22 24 39NEW! 所要時間:約 3 分で読めます ▽タグ一覧 functioncode みっくすJUICE ボクっ娘 ボク少女 マウスプロモーション 元コスプレイヤー 声優 声優項目 東京都 森永理科 歌手 1980年4月25日生まれ。 東京都出身。 マウスプロモーション所属。 血液型はO型。 身長149cm。 体重37kg。 月蝕歌劇団・日本ナレーション演技研究所・アイムエンタープライズBSQR489で放送していたラジオ『ヒヤマ・クラタの声優パソ☆コン』に応募し、 5週連続勝ち抜き、それが声優の道へ進むきっかけとなる。ちなみに森永理科という名前は月蝕歌劇団に入団した時に付けられた芸名である。 2002年、植田佳奈、斎藤千和、中原麻衣と声優ユニット「みっくすJUICE」を結成。 翌年、ユニットメンバーらと出演した『ワンダバスタイル』にアニメ初出演。 音楽活動との両立などを理由に、2007年6月30日付けでアイムエンタープライズを退社、フリー、エクセレックスを経て、マウスプロモーションに所属。 大学時代は哲学を専攻、元コスプレイヤー。 その道を歩み出したのは姉の影響が大きく、コミックマーケットの事も「コスプレの為の場」と思っていたと語る。 そこでの姿が雑誌カメラマンの目に止まり、コスパのモデルとしても活躍していた時期があった。 高校一年生の時、某雑誌の『新世紀エヴァンゲリオン』のコスプレオーディションで読者投票が好評で賞をもらう。 アイム所属初期に、テレビアニメ『ぷちぷり*ユーシィ』のオープニングテーマを歌う先輩声優達に対して、 自身が全くの新人であるにもかかわらず振付の指導を行っていた。 病弱気味で、血圧上昇剤を打ちながら仕事をしている。 その為か、デビュー後は暫く声優としての仕事はさほど多くは無かったが、 『ローゼンメイデン』において、それまで少女キャラが多かった森永としては初めて低めの演技のキャラとなった蒼星石役を演じた事がきっかけで、 徐々に活躍の場を広げている。 ボク少女や少年役などが多いせいか、ブログやレギュラーのラジオ番組では一人称に「ボク」や「オイラ」などを使う場合が多い。 しかし、ゲスト出演等では「わたし」を使うこともある。 元みっくすJUICEの植田佳奈と親しい事で知られ、 ローゼンメイデンのアフレコ現場を通じて、田中理恵や野川さくら、志村由美や後藤沙緒里などと親交を深めつつある。 最近では瀬戸の花嫁やみなみけで共演しており、嗜好も近い喜多村英梨とも仲を深めつつある。 ローゼンメイデン・トロイメント、テイルズ オブ ヴェスペリア、風の聖痕、瀬戸の花嫁、みなみけ、咲-Saki-と小野大輔との共演が多い。 また、小林ゆうを安全に取り扱うという類い希な能力を有している。 大波乱となった第52回有馬記念で馬連22,190円を的中。 さらに翌年の第53回有馬記念も馬連29,490円を的中させ、2年連続有馬記念で2万馬券を的中させた。 出演作品 蒼星石(ローゼンメイデンシリーズ) 池田華菜(咲-Saki-) マコちゃん(みなみけシリーズ) 銭形巡(瀬戸の花嫁) 八坂こう(らき☆すた) 死神三番(狂乱家族日記) リタ・モルディオ(テイルズ オブ ヴェスペリア) 冬川こころ(Remember11) フレリア(アルトネリコ2) 雛水(Monochrome) 五十嵐夏音(FRAGMENTS BLUE) 三枝祀(かみちゅ!) たゆね(いぬかみっ!) 朝倉タヱ(葛葉ライドウ対隻眼化神(ドラマCD)) 神凪煉(風の聖痕) フェルナンディア・マルヴェッツィ(ストライクウィッチーズ) 東(境界線上のホライゾン) 追記・修正お願いします。 △メニュー 項目変更 この項目が面白かったなら……\ポチッと/ -アニヲタWiki- ▷ コメント欄 [部分編集] 嘘だろ…。あの小林ゆうを安全に取り扱うなんて -- 名無しさん (2015-07-29 19 20 03) 咲とヴェスペリアで知ったからか猫声優ってイメージがある -- 名無しさん (2020-03-05 17 14 06) マコちゃんやマリッジロワイヤルの三条朝日といい、女装男子や僕っ子とかが多い印象。 -- 名無しさん (2020-04-10 14 12 50) 37kgってすげーなガタイも小さいとはいえ -- 名無しさん (2020-08-15 20 32 14) 小林ゆうを安全に取り扱う?ちょっと何いってるかわかんないッス -- 名無しさん (2022-02-04 22 24 39) 名前 コメント
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登場作品 / DRAGON BALL(?) 函館ステージをクリアすると出現するハーメルステージのボス。 特徴だけを言えば、あの大魔王と同じなのだが……。 かつて神宮球場を恐怖のどん底に陥れたらしい。 +ゲームネタバレ 自分の人形コレクションにローゼンメイデンを加えようとして、今回の事件を起こす。
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「ジュン、紅茶を煎れてきて頂戴。ジュン、ジュン…聞こえているの? ねぇジュン!!」 「痛ぇッ!!…何するんだよ~いきなりステッキで後頭部を殴るなんて」 「私の声を無視したジュンがいけないのだわ」 「あぁ、イヤホンしてたから聞こえなかったんだよ」 「いやほん?どんな本なの?」 「ほ、本じゃないよ、コレを耳に入れて音楽を聴くんだ、ホラ付けてみろよ」 「うよぉ~、凄いの~。くんくん探偵の曲がガンガンなのぉ」 「えっ、くんくん!!ちょっと雛苺、私にも聴かせなさい」 「あぁ~ん真紅ぅ、ヒナまだ最後まで聴いてないの~」 「あぁ~くんくんの曲が私の耳に直接流れ込んでくるわ……あら? ねぇジュン。この曲はいつのもくんくんとは少し違うようだけれど?」 「あぁ、これはくんくんの曲をロック風にアレンジしたバージョンなんだ。 さっきいろんなサイトを見ていたら発見したんだよ」 「ロック?ロックって何なの?」 真紅のいつもとは違う真剣な眼差しに少したじろぎながらロックについて解り易く 説明をしているサイトを開いて真紅と雛苺に見せた。 青い目をキラキラさせながらロックの誕生から読みふける真紅と雛苺。 その2人、いや2体の只ならぬ真剣さから僕はイヤな予感がした。 「この説明文によるとロックは練習したら私達にも演奏できるのね」 「うわぁ~い、ヒナもロックしたいのぉ~くんくん歌いたいのぉ~」 「いや、バンドを組むって言ってもお前たち人形に合う楽器なんて無いじゃないか」 「そんな…ヒナはロックバンドってヤッてみたいのぉ、のぉ、のぉ、のぉ!!」 「私もバンドをしたいのだわ、だわ、だわ、だわ、だわ!!」 「あぁ~うるさーい!!最低でもドラム、ギター、ベースがいるぞ、お前ら 2人だけならカラオケになってしまうだろー!!」 「あっ、それなら翠星石と蒼星石と金糸雀を入れたらイケそうなの~」 「そうね、それに金糸雀はバイオリンが弾けたはずだわ、同じ弦楽器だもの ギターかベースもできるはずなのだわ」 「ん、そうか金糸雀とかいうのはバイオリンが弾けたのか。 つーか肝心の楽器はどうするんだよ?」 「nのフィールドのどこかにあるはずよ、雛苺、いますぐnのフィールドで楽器を 探してきなさい」 「はいなのぉ、了解なのぉ~!!」 なんだ、この連帯感は?いつもなら用事を言いつけられたらグズる雛苺が自分から進んで出て行ったぞ。しかし僕が感じてるイヤな予感はこんなものじゃないけど、なぁぁぁぁぁー!! ――――ガシャ~ン!! これか、これがイヤな予感だったのか!!窓ガラスが割れる音と共に僕の頭にクリティカルヒットしたカバンから性悪人形姉妹が現れた。 「おはよーですぅ、真紅とチビ苺とチビ人間がヒマしてると思って 遊びに来てやったですぅ~」 「おいッ、毎回毎回ガラス割りやがってェー!それに僕の頭を狙って 飛んできてるだろー!!」 「ゴメンねジュン君。僕はいつも止めようって言ってるんだけど翠星石が 言う事を聞かなくて…ん、雛苺の姿が見えないけど、どーしたの?」 「下でテレビでも見てるですかぁチビ苺は?」 「雛苺はnのフィールドで探し物だわ」 「nのフィールド? そこで何を探しているの?」 「ロックバンドに必要な楽器よ」 「ロックバンドぉ?」 「楽器ですぅ~?」 「そうよ、バンドなのだわ。今から2人に説明するからよく聞いて欲しいのだわ… それとジュン。私と翠星石、蒼星石の紅茶を煎れてきて頂戴!」 「はい、はぁい!!」 僕がいつものように紅茶を煎れて部屋に戻ると信じられない光景が広がっていた。 そんな簡単に見つかるはずはないと思っていた楽器があるではないか。 しかも翠星石だけではなく蒼星石もヤル気まんまんの顔をしている。 そして僕の知らない所で新たな事態が進行していた。 真紅達がバンド結成に向けて盛り上がっている頃、草笛みつのマンションでは… 「ねぇねぇカナぁ、そのバイオリンを弾いているの見たことがないんだけど、 カナの演奏みっちゃん聴いてみたいなぁ~」 「うぅ、それがダメなのよみっちゃん。カナはこのバイオリンもそうだけど 全ての弦楽器を弾いたら超音波で周りの物が壊れてしまうかしらぁ~」 「えぇ~、そのバイオリンって兵器だったの!? じゃ、コレなんかは大丈夫なの?」 「あぁ、カナにピッタリの大きさのピアノかしらぁ~」 「フフ、私の知り合いのドール愛好家が手作りで作ったカナサイズのピアノよぉ~、 早く弾いてみて弾いてみて」 「じゃ、弾くかしらぁ~」 ~♪~~~♪~~~~~~♪♪~~♪ 「きゃーーーカナぁ、凄いぃぃ~巧みにピアノを弾くカナ最高ぉぉ!!」 「うごぉぉ~み、みっちゃん、、そんなにキツク抱きしめたら中身が出ちゃうかしらぁぁぁ」 「もうカナって最高過ぎるわ、でも他のローゼンメイデンも楽器とかできるのかなぁ~?」 「そ、それよみっちゃん!!たぶん真紅達は楽器なんて芸術性のある教養なんてもってないかしらぁ。そこでカナがこのピアノを持って真紅達の前に表れる。そして美しい旋律を 奏でる、これで真紅達はこの金糸雀には頭脳だけでなく感性でも劣っていると思うはずよ~ さっそく今からカナの実力を見せつけに行ってくるかしらぁぁ~!!」 金糸雀がピアノをもって真紅達の部屋に向かおうとしている頃、めぐは窓際に座る水銀燈に歌をうたっていた。 「からたちの花が咲いたよ~♪」 「フンッ!!」 「どうしたの水銀燈?」 「その歌ばかりじゃない、もう飽きたわぁ」 「す、水銀燈……」 「ほぉんとバカの一つ覚えってよく言ったものね、何か他に歌えないのぉ?こう、 私の胸を熱くさせるような歌ぁ」 「ざわわ~ざわわ~♪ さとうきび畑は~♪」 「バッカじゃないの? 悲しくなる歌をうたってどーするのよッ!! 私は熱くなる歌が聴きたいのよぉ。フンッ、もういいわッ」 「あぁ、まって水銀燈、KOTOKOでも歌うからぁぁ~水銀燈ぉぉぉ~」 あぁ~あッ、シラけたわぁ。ほぉ~んと、この街の景色もみんなつまんない感じぃ~。 そうだわ、真紅達の家に行って軽く遊んでウサばらしでもしちゃおうかしらぁ~ウフフフフッ。 この時、まさか一度にローゼンメイデンのドール達が僕の部屋に集まるとは思ってもいなかった。そしてこの先が本当の地獄だと今の僕には知るよしもなかった。 * あぁ、頭が痛い! なぜ頭が痛いかと?30分前に翠星石のカバンが頭を直撃した のではなく今、僕の後ろでバンドについて口論している真紅や性悪人形だけで 頭が痛いのにそれに加えて10分ほど前に金糸雀がピアノを持って表れたことにより バンド結成がイヤというほど現実味を帯びてきたからだ。 「あら、見損なわないで。この真紅の前の前のマスターはイギリスの 貴族だったわ。そこで宮廷音楽を学んだこともあるのだわ!!」 「へ~ん、そんなのどーせ落ちぶれた貴族ですぅ。この翠星石の前のマスターは 60年くらい前のドイツにいたですぅ。よくワーグナーを聴いていてチョビヒゲを 生やしたオッサンでしたけどぉ、みんなからハイル、ハイルって呼ばれて威厳が あったですよッ!!そのオッサンに仕えていた音楽家に翠星石も蒼星石もいろいろ 教えてもらったですぅ」 「ろ、60年前のドイツでチョビヒゲのハイルぅぅ~おい、性悪人形、ソレっ てまさか…あのアドルf」 「ジュン君、詮索はそこまでにしといたほうがイイよ。それに翠星石もその 話題は止そうよ、いろいろマズイからね」 「………ですぅ」 「ヒナはずっとフランスにいたのぉ、前の前のマスターはマリーアンとわぁ? なんとかって言ってたのぉ、ヒナもそこで音楽をいろいろ聴いたの~」 洗濯のり~早く部活から帰ってきてくれ~、こいつらの話を聞いていると リアルで呪い人形設定が確実に思えてくるよ~。 あぁ、本当に頭が痛くなってきたよ。でも考えようによればバンドをやっている ほうが他のものを壊されないですみそうだな。 練習もnのフィールドとかいう場所でヤラしたら呪い人形に気をかけずに 自分の時間を満喫できるぞ。 「なぁ、真紅。本当にロックバンドをヤルのか?」 「もちろんよ、私はヤルと決めたらヤル人形なのだわ」 「じゃ、練習する場所とかってnのフィールドって場所だよな。 あそこなら誰にも邪魔されずに音を出せるしな」 「そうね、ジュン。それがイイのだわ」 「チビ人間にしてはイイ事に気付いたですねぇ、そうと決まればさっそく nのフィールドに行くですよッ!!」 「じゃ、また後でね、ジュン君」 「ジュン、ヒナはお夕飯までには帰ってくるのぉ~じゃぁねジュン」 「あぁ、いってらっしゃい、いってらっしゃ~い」 さぁ~て、これでやっと自由な時間ができたよ。いつもの通販サイト ってェェェェ、なんだよォォォ!!モニターからぁぁぁ~ 「はぁ~い、元気にしてたぁ~」 「お、お前は、す、水銀燈!!」 「真紅のミーディアム。確かジュンとかって言ったわよねぇ」 「な、なんの用だよ?」 「べぇ~つに。ただヒマだから真紅と雛苺をからかいに来ただけよぉ~」 「2人ならここにはいないぞ」 「どこに行ったのぉ?正直に言いなさい」 「翠星石と蒼星石と金糸雀と一緒にnのフィールドとかいう場所に行ってるよ」 「nのフィールド?そんな所で全員そろってアリスゲームでも始めようって いうのぉ~この水銀燈を外してぇぇ!!」 「いや、そんな物騒なことじゃないぞ。バンドの練習をしてるだけだよ」 「バンドぉ?」 「そう、ロックバンドだよ」 「なにそのロックバンドって? 解るように説明しなさい!!」 ここはヘタに刺激しないほうがイイな、取り合えず何か音楽を聴かせてみるか。 それからさっき真紅と雛苺に見せたサイトを…… 「ま、まぁこれでも聴きながらこれを読んだらロックって解ると思うけど」 「ふぅ~~ん、なかなかいい歌ねぇ……えっ?、、こ、これは!?」 なんなの、この感覚?めぐがいつも歌ってくれるメロディーとはまるで 違うこの高揚感!!これがロックなのぉ?えっ、何、私でも、こんな体の 私でも練習したらロックが演奏できるって言うのぉ? 「おい、ちょっと水銀燈さん?どうしたんですか、固まって?」 「な、なんでもないわぁ、とにかく今日はこの辺りで許してあげる。 でも次に会ったときはただでは済まさないわよぉ、じゃぁねぇ~冴えない ミーディアム。フフフフフッ」 あれ、行ってしまったな…何しに来たんだろ? まぁイイか。でもローゼン メイデンって変な奴ばっかだよな~。 ―――バサバサバサ~ 「あっ、水銀燈。帰ってきてくれたの?ウレシイわ」 「めぐぅ、ちょっと聞きたいんだけどぉ?」 「何?水銀燈の質問なら何でも答えるわよ。さぁ言って」 「貴女、ロックって歌えるぅ?」 「どうしたの、いきなりロックだなんて?」 「なんだっていいでしょ~、私の質問はロックが歌えるかどうかよぉ?」 「ふふっ、どうしたのかな今日の水銀燈は?いいわ、歌ってあげる。 からたちの花が咲いたよ~♪」 「その歌は違うでしょ!!この水銀燈をバカにしてるのぉ!!」 「解ったわ、ちゃんと歌うから羽で私の頚動脈を狙わないで」 「だったら早く歌いなさいッ」 「あれれ おかしいな このどきどきは~♪君の腕の中であふ~れ出す~♪ ポロリこぼれた涙さくらんぼ~♪もっとギュッとずっとしぃ~てて~♪」 「ほんとうにそれがロックなのぉ~?」 「そうよ水銀燈。私が水銀燈にウソを言ったことってある?」 「た、確かに今までのシンキ臭い歌とは違うわねぇ、それに…」 「それに、どうしたの水銀燈?」 「その歌を聴いていたら胸のあたりがキュンキュンしてきたわぁ~」 「ふふ、それが萌え、いや、ロックの力よ、水銀燈」 これがロックの力ぁ?こんなキュンキュンするようなことを、この水銀燈を 除け者にしてみんなで楽しもうって言うのぉ? 許せないッ! 絶対に許せないッ!! 真紅達の楽器を奪ってでも私もロックをするわぁ!! うわぁッ、なんだ?なんだよ、今ものすごくイヤな予感がしたんだけど… 真紅達はバンドの練習をしているし、水銀燈とかいうのも帰ったのに、この 恐ろしいまでのイヤな予感は何なんだ………。 まさかこのイヤな予感が僕の想像を超えて展開されるとはこの時点では思っていなかった。 長編SS保管庫へ/(2)へ続く
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Story 酔いman 氏 私は唄う、全ての想いと感謝を、弾けるリズムの波に乗せて……私は唄う。 その日の真紅はドームの天井から差し込むライトの明かりを浴びていた。 人気ロックバンド、ローゼンメイデンのボーカルである彼女にとってスポットライトの中で数万の視線を受けるのは当たり前のことであり、これと言って特別なものではなかった。 しかし今夜の彼女は歌を唄いながら溢れてこようとする涙を抑えることができなかった。 * 「はぁ~」 とある市営の集合団地の一部屋でため息を吐く女性は年齢の割には苦労を重ねているのか、目の下には薄っすらとくまができ、華奢な手には似合わない苦労が見て取れる。 娘が通う高校から送られてきた集金用紙を見つめ、もう一度ため息を吐くと、娘の部屋から漏れている音楽を耳にしながら静かに電気を消し、深夜の眠りについた。 ピピピッ、ピピピッ、ピピピッ 朝5時に鳴り出す目覚まし時計のデジタル音。 薄い布団にいかにも安物の毛布に包まった真紅は、その布団の中から手だけをニュッと出して耳障りな時計のアラームを消す。 「ふぅ~、寒いわ」 早春の明け方はまだ真冬の気配が色濃く残り、暖房を入れていない部屋は寝起きのあくびすら白い息に変えていく。 真紅は枕元にある近所の大型安売り店で購入したフリースジャケットを着ると、キッチンで簡単な食事と昼間に食べる弁当のおかずを作り始めた。 母親が買ってきたスーパーの特売品であるソーセージなどを焼き、ひき肉に味付けをしてそぼろご飯などを作る。 さいわい、ご飯は母親が朝早くからパートに出かける時に用意してあるので真紅はおかずだけを作ればよかった。 しかし蛇口から出る冷たい水で食器を洗う真紅の口からは、やや乱暴な言葉が漏れる。 「まったく、貧乏はイヤだわ」 真紅が物心つく頃に父親は失踪、その後は母が女手一つで真紅を育てていた。 そのため収入源の乏しい彼女の家庭では徹底した節約でなんとかもっているのが現状であった。 そのため真紅は高校に入学すると部活などせずにバイトに明け暮れる日々を続けていた。 ただ、1年生の時に同じクラスになった水銀燈、金糸雀、雛苺、翠星石、蒼星石、薔薇水晶の6人とは親交を深め、いつしかバンドを組むようになっていく。 当然バンドを組むということは楽器などでお金が必要になるのだが、真紅は生まれついての歌唱力があったため、バンドでのパートはボーカルになった。 「おはようですぅ~」 「おはよう、真紅」 朝も8時近くになると明け方の冷え込みは無く、新緑の季節を感じさせる陽気な日差しと柔らかい風が貧困に対する彼女のコンプレックスをひと時ほど忘れさせてくれた。 そして登校すると、いつもの顔なじみが笑顔で挨拶をする。 「おはよぉ~、もうすっかり春ねぇ~」 「来年はカナたちが卒業する番かしら~」 「……それは…寂しいね」 「また1年あるの~、もっともっと楽しむのぉ~~」 校門を抜けると第52回薔薇女子高校卒業式の立て看板が目に付いた。 その文字を声に出さずに目で読んだ真紅は彼女達の会話に小さな声で答えた。 「えぇ、そうね」 そう呟いた真紅はチャイムが鳴り出す音を聞きながら教室に駆け込んだ。 黒板にチョークの音が聞こえる静かな教室で真紅はノートに視線を落として今朝の会話を思い出していた。 来年になったら卒業だわ、みんなは進学するって言ってるけど、私は…… できればみんなと一緒の大学でバンドを続けていきたいのだわ、でも…… ノートの端に立てたシャープペンシルに力が入り、ペキッと小さな音を立てて芯が折れた。 彼女は奥歯をギリッと噛むとイヤな事を忘れるために黒板の文字に神経を集中させ出した。 「ただいま」 学校が終わり、いつものように遅くまでバイトをした真紅は疲れた足取りで家に帰る。 「おかえり、疲れたでしょ、ご飯できてるわよ」 朝早くからパートに出ていた母親が笑顔でテーブルに真紅を誘う。 取り立てて豪華とは言えないが美味しそうに食事を口に運ぶ真紅を見つめ、幸せそうな笑みをこぼす。 「どう、美味しい?」 「この里芋、美味しいのだわ」 「よかったぁ」 何気ない親子の会話が貧しいながらも食卓を豪華に見せる。 しかし突然、真紅は進めていたハシを止める。 「どうしたの真紅、もうお腹一杯なの?」 少し心配そうに真紅の顔付きを確かめる母親に、真紅は言いにくそうに言葉を切り出した。 「来年の今頃は、卒業なのだわ……私は、みんなと同じ大学に行きたいわ」 「どこの大学なの?」 「有栖川芸大学だわ」 「有栖川、それって東京の大学ねッ」 「えぇ、そうよ……」 娘が高校を卒業したら大学に進学したいと言う、それ自体は珍しい事でもなく、親としては喜ばしいことでもある。 特に真紅の歌唱力と音楽に対する信念は自他共に認める才能が母親にも解っていた。 だが今の生活で精一杯の家庭では娘の進学費用など捻出できるはずもない。 真紅の言葉に笑顔で肯けない情けなさが胸を締め付けた。 「真紅……」 娘の名前をポツリと零すだけで後は何も言えない。 そんな母親にその日の真紅は不思議と声を荒げてしまい、とうとう親子喧嘩の様相にまで発展した。 「娘の進学資金すら出せないなんて、あきれた親だわッ!」 つい口をついで出てしまったセリフに真紅はハッと我に帰る。 そこには涙をためてギュッと唇を噛み締め、何も言わない母親の姿があった。 それを見た真紅は思いもしなかった自身の言葉の重さと乱暴さに気付くが、やり場のない悔しさが邪魔をして涙ぐむ母親に謝ることができずに、そのままキッチンを後にして部屋に入った。 明日、きちんとお母さんに謝るのだわ……… 明かりを落とした部屋で布団に篭った真紅はそう思いながら眠りについた。 そして次の日の朝、いつもと変わらない目覚ましの音と共に1日が始まる。 お弁当のおかずを作り、身支度を整え、登校し、放課後はバイト。 そんな1日だが、その日から母親の帰りが深夜近くになった。 そのため、昨夜は謝ろうとしていた真紅だが、バイトの疲れもあってか、いつの間にか眠ってしまっていた。 そして母親は休みの日もパートに行き出し、じょじょに親子の時間が無くなっていった。 そんなある日、学校に1本の電話が入る。それは警察からだった。 それは掛け持ちで行っていた朝のパートと夕方からのパートへの移動中に起こった不幸な事故であった。 すぐに病院に向かった真紅が見たのは、無言のままベッドに横たわる母の姿だった。 「あぁ……」 言葉にならずにその場で座り込む真紅。 そして静かな霊安室に真紅の悲鳴と嗚咽だけが聞こえだした。 しばらくは深い悲しみに落ちていた真紅も母親の49日法要も終わりを告げる頃、ようやく母の遺品などを集めることができた。 こうして狭い部屋の中で生前の母の記憶を辿っていくと、1冊のノートが目に付いた。 ビッシリと細かく書かれた数字と文字は日記とも家計簿とも取れるものであった。 その内容を見てみると本当にギリギリの内容であるのが高校生の目からも理解できた。 母親が無理をして増やした仕事から得た金銭は全て真紅に当てた貯金であった。 それはあの日、真紅が進学したいと言い出した時から、どんな小額のお金でも貯金に回していた。 そんなノートには幼い頃の真紅の写真が大切にはさまれていた。 「あぁ、お母さんッ!!」 まさに胸の奥から出た言葉は激しい後悔と感謝が入り混じった深い絶句。 そして人はこんなにも涙が出るものなのかと思えるほど声を出した真紅はいつしか泣きつかれて眠ってしまった。 そんな真紅は夢を見た。 キッチンでくたびれたエプロンをしてご飯を作っている母親がいる。 それを見た真紅は溢れる涙を堪えきれずに母の胸に顔を埋め、涙声を上げた。 「何も知らずに、何もできなくてゴメンなさい!!」 子供のように泣く真紅に母親は優しく頭をなでる。 その手はとても暖かく、そして溢れんばかりの優しさを感じる。 「あやまるのはお母さんのほうだよ、真紅には辛い思いばかりさせて本当にゴメンなさいね」 「お母さん、お母さん」 真紅は自分の泣き声で目を覚ます。 頬にいく筋も流れている涙はまくらを濡らしていた。 そして、1年後。 真紅は母親が残してくれた貯金で大学に通う。 もちろん学校側も奨学金などで援助し、真紅は大学で大好きな音楽の世界を深め、そして在学中に行ったローゼンメイデンのライブが話題となり一躍日本のミュージックシーンに躍り出ることになった。 濃厚で重圧なサウンド、時には鳥肌が立つほどの神秘的な曲、どれもが完成度が高く、彼女立ちの曲は瞬く間にヒットチャートを上り詰めていった。 そして数度目の東京ドームでのライブ、その日は真紅の母親の命日でもある。 翠星石のドラムと蒼星石のベースが絶妙のリズムを作り、そこに薔薇水晶のキーボードがメロディーを展開させていく。 そして水銀燈と金糸雀のツインギターが圧倒的なパフォーマンスを見せると、雛苺のコーラスから真紅の流れるような美声がこだまする。 それに数万の観客は酔いしれ、一斉に腕をステージに向ける。 真紅はその観衆を前にしてステージから大声でこう叫んだ。 「いつまでも愛してるわ、サンキューーッ!!」 その言葉は天国からこのライブを見ているであろう母親に捧げたのは言うまでもなかった……………… 完 短編SS保管庫へ
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Q.ハーフ、クォーターですか? A.どこの血も混ざってない日本人です。 Q.義眼って本当ですか? A.はい。左目が義眼です。 義眼の虹彩の色が茶色っぽいので、それに合わせて右目にカラコン入れてます。 Q.どうして義眼になったんですか? A.生まれつき片目だけ先天性白内障でした。 それは手術で治ったんですが、白内障が原因で緑内障になり、 何度も手術を繰り返したせいで目に負担がかかったのか 目が萎んで小さくなったので、それを隠すために義眼を装着しています。 Q.カメラは何を使ってるの? 主にCANON 60Dを使用しています ボディだけで675gあるので、気軽に散歩に出るときは 475gのCANON KissX2を持ち歩いています。 レンズはこの4本を主に使っています。 18-125mm F3.8-5.6 DC OS HSM EF-S18-55mm F3.5-5.6 IS EF50mm F1.8 II EF-S10-22mm F3.5-4.5 USM Q.普段からその喋り方なの? A.くつろいでる時、友達と喋る時など スイッチが「OFF」になってるときは素が出るのでこういう喋り方です。 職場などで「ON」になってる時はハキハキ喋ります。 Q.好きなアニメは? (好きなアニメ≠観たことあるアニメ) 攻殻機動隊 S.A.C / 攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG / 攻殻機動隊 S.A.C Solid State Society / GHOST IN THE SHELL / 機動武闘伝Gガンダム / 機動戦士ガンダム 第08MS小隊 / ∀ガンダム / 機動戦士ガンダム0080 ポケットの中の戦争 / 機動戦士ガンダムF91 / 苺ましまろ / SHUFFLE! / 新世紀エヴァンゲリオン / 天元突破グレンラガン / 宇宙のステルヴィア / 交響詩篇 エウレカセブン / ストロベリーパニック / 宇宙戦艦ナデシコ / パプリカ / 妄想代理人 / シティーハンター2 / シティーハンター3 / シティーハンター 91 / 蟲師 / NHKにようこそ! / 大魔法峠 / 地獄少女 / 地獄少女 二籠 / はぴねす! コードギアス 反逆のルルーシュ / コードギアス 反逆のルルーシュR2 / フルメタル・パニックTSR / フルメタル・パニック?ふもっふ フルメタルパニック! わりとヒマな戦隊長の一日 / バーテンダー / 鍵姫物語 永久アリス輪舞曲 / 宇宙戦艦ナデシコ / げんしけん ニニンがシノブ伝 / ローゼンメイデン / ローゼンメイデン トロイメント / ローゼンメイデン オーベルテューレ / 宇宙のステルヴィア まほらば / くじびきアンバランス / ちょこッとSister / 最終兵器彼女 / BLOOD+ / ちょびっツ / おるちゅばんエビちゅ / キャッツアイ AIR / 奥さまは魔法少女 / ノエイン もうひとりの君へ / ギャグマンガ日和 / 人造昆虫カブトボーグ V×V / Fate/stay night / XXXHOLiC 味楽る!ミミカ / MUSASHI -GUN道- / 錬金3級 まじかる?ぽか~ん / School Days / CLANNAD / CLANNAD AFTERSTORY / モノノ怪 / 青い花 青の6号 / ストライクウィッチーズ / ストライクウィッチーズ2 / ラブひな / サウスパーク / 老人Z / パーフェクトブルー / 千年女優 東京ゴッドファーザーズ / ぺとぺとさん / 秒速5センチメートル / うたわれるもの / もやしもん / 彼氏彼女の事情 / ベルサイユのばら 化物語 / 迷い猫オーバーラン! / セクシーコマンドー外伝 すごいよ!!マサルさん / さよなら絶望先生 / エンジェル・ハート / GIRLSブラボー はぴねす! / 灰羽連盟 / Panty Stocking with Garterbelt / 魔法少女まどか☆マギカ / 探偵オペラ ミルキィホームズ / 放課後のプレアデス / 放浪息子 花咲くいろは / あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。 / 電波女と青春男 / STEINS;GATE / THE IDOLM@STER / 僕は友達が少ない / 未来日記 インフィニット・ストラトス / 仮面のメイドガイ / あの夏で待ってる / Another / LUPIN the Third -峰不二子という女-
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金糸雀ファイルのテーマ UMA・UFO編 ※クリックで演奏開始 Music ピコピコ 氏 オーストラリア、グレートバリアリーフ。 そこは世界最大規模のサンゴ群で覆われた美しい海岸線。 超人気ロックバンド、ローゼンメイデンは数少ない休暇を メンバーと共に冬の日本を飛び出して、この楽園に来ていた。 「綺麗な海ですぅ、最高ですぅ~、なんだか大物が釣れる予感がする ですよッ!!」 「また釣りに行くのぉ、翠星石?」 「そーですよッ、翠星石は80キロくらいのGT(ジャイアント・トレバリー) を仕留めるのですぅ~、水銀燈も一緒に行くですかぁ?」 「まぁ、私はコアラやカンガルーなんて興味ないからぁ、一緒にいっても イイわよぉ~。でも私はGTなんて訳の解らない魚にも興味ないわ」 「だったらサメでも釣るですかぁ?」 「私が狙うのは一つ、ウ・ナ・ギよぉ~♡」 釣りの用意をしながら翠星石と水銀燈は他のメンバーにも声を掛けるが 帰ってくる答えは決まったように 「イヤっ!!」 の一言であった。 真紅はとにかく乗り物に弱い、雛苺と蒼星石、薔薇水晶はコアラを見に行くらしい。 金糸雀にいたってはオーストラリアの自然に触れたいと言い残して カメラなど撮影機材を車に積み込み朝早くから出かけていた。 「オーストラリアはUFOやUMAの目撃報告がたくさんあるかしらぁ~、 カナは絶対にヨーウィかタスマニアタイガーを探し出してやるかしら~!!」 決意を口に出した金糸雀はハンドルをオーストラリアの原生林が広がる山に向けて ハンドルを切るとアクセルを踏み込んだ。 その頃、翠星石と水銀燈は小さなボートを借りると、波静かなリーフ内で釣り糸を垂れている。 飽きないほどに小魚が糸を引っ張る程度で翠星石が期待しているような大物の姿は見れない。 水銀燈は南半球の太陽に心地よさを感じ、わざわざ日本から大量に持ち込んだヤクルトを飲みながら約20mほど離れた場所に浮かぶ翠星石のボートを見ていた。 松形弘樹を心の師匠としている翠星石は頻繁に竿を振っている。 「翠星石は釣りになると頑張るわねぇ~、普段もあれくらい頑張って くれたら助かるのにぃ~……えっ?……なぁにアレ?」 翠星石のボートの下、黒く長い影がこちら向かって泳いでくる。 「なぁに?ウナギぃ?それとも海ヘビなのぉ?」 水銀燈は手に持つヤクルトの存在すら忘れて海面下をこちらに向かってくる 影を凝視している。そしてその謎の影は水銀燈の目の前まで接近してくる。 「きゃあぁぁぁぁぁ~qあsうぇdfrftgygふじこlp;@」 (NGワードUMAだが、これは……) 水面下から姿を現した謎の生物に水銀燈は悲鳴を出して気を失い、 次に目を覚ますと心配そうに顔を覗き込んでいる翠星石の顔が見えた。 そしてホテルに帰ると水銀燈は狂ったように大ウナギを目撃したことを 言ってまわる。 「ほんとうなのよぉ~、ねぇ信じてぇ~。本当に大ウナギが私を見て ニコッて笑ったんだからぁ~」 「翠星石はそんなの見てねぇですよぉ~」 「ほぇ~、水銀燈は何かヤバイ薬でもキメたの~」 「僕が思うにたぶん夢でも見たんじゃないかな?」 「そうね、夢なのだわ」 「きっと夢かしらぁ……と、ところで話があるから後でカナの部屋に きてほしいかしら」 UMAだ!!きっと水銀燈はUMAを見たに違いない。 そう思った金糸雀は水銀燈から目撃した謎の生物について聞いた感想を 日記にしるした。 水銀燈が目撃したのは間違いなくシーサーペント(大海蛇)とされる 海洋未確認大型生物のたぐいだろう。 私は山でヨーウィ、タスマニアタイガーの痕跡を探しにいくのを優先させたのが 失敗であった。すなおに翠星石と水銀燈の誘いをうけて私も釣りに行くべきだった。 そうすれば私もシーサーペントの姿を目撃できたのに…。 早速あすは私もボートに乗り込み水銀燈が目撃した海域を調査したいと思う。 注・ヨーウィ(オーストラリア版ビックフッドの呼び名) タスマニアタイガー(和名ではフクロオオカミと呼ばれるイヌ科の動物で 実際には20世紀初頭までは生息していたが今は絶滅した種とされている。 ただ現在も目撃報告がなされており一部の動物学者などはまだ生存している 可能性があると言われている。日本で言えばニホンオオカミやニホンカワウソ みたいな感じかな?) 短編連作SS保管庫へ
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彼女の言葉は思いの反対、弱点はうなじ -- 名無しさん (2006-02-11 01 36 06) JUMとは良カポー -- 名無しさん (2006-02-11 02 59 33) 翠星石はツンデレプリンセス。 -- 名無しさん (2006-02-11 14 08 05) 毎日翠分の補給をしなければ死にます、絶対不可足なカロリーです-- 名無しさん (2006-02-11 20 21 04) 最近、翠星石もいいなと思えてきた -- 名無しさん (2006-02-12 22 06 55) 2JUM×翠は二次創作で一番?人気のカプリングだしね。 -- 名無しさん (2006-02-12 22 43 32) 翠星石カワイーーーーーーーーーーー -- kukuku (2006-02-13 18 17 22) 翠星石は私の血であり肉であり魂そのものである -- 名無しさん (2006-02-16 19 00 35) 翠も好きだし銀も好きだよってここに翠銀党の発足を宣言する! -- 名無しさん (2006-02-20 23 45 03) ↑加盟希望 -- 名無しさん (2006-02-21 15 38 59) 最近、翠の甘話が増えてきてテラウレシス -- 名無しさん (2006-02-24 08 09 49) 知れば知るほど良さが分かる。それが翠星石クオリティ! -- 名無しさん (2006-02-25 22 14 17) 翠は薄幸の美少女な匂いがするせいであまり報われない話が多いけど、翠にだって蒼の子くらいアマアマでハッピーになる権利はあるはずなんだウェwww思わずマジになっちまったwwwwwwwww -- 名無しさん (2006-02-25 23 12 27) ドールズの中で翠星石が一番好きッス -- yukki- (2006-03-05 13 42 18) 蒼翠の話が増えてきて嬉しいですー。双子万歳 -- 名無しさん (2006-03-05 14 02 21) ツンデレラに栄光あれ -- 名無しさん (2006-03-26 17 12 15) 翠星石に萌えます(ぁ -- ふ歌 (2006-05-06 00 55 03) え〜ト。ジュン×翠党結成したい!! -- 名無しさん (2006-07-01 15 47 38) ↑乗った -- S (2006-07-22 19 32 22) ツンデレヴァンザイ -- A (2006-09-16 15 19 59) 翠星石かわいい~ -- 名無しさん (2006-09-18 12 55 24) 翠星石たまらんすね~!ホント萌えますデス☆ -- ツンデレ最高!!! (2006-09-20 20 11 55) 翠星石抱っこしたい〜 -- 名無しさん (2006-10-09 14 32 38) やりてぇ -- グリーン (2006-12-16 19 38 39) 滲み出る可愛さ! -- 名無しさん (2006-12-17 12 32 57) ジョンって何であんなにもてるんだ? -- 名無しさん (2006-12-17 16 59 27) 万次郎だからさ -- 名無しさん (2006-12-18 16 17 18) 蒼翠最高vv -- 774 (2007-02-04 12 26 31) 蒼星石アンド翠星石かわいすぎ!最こぅ♪ -- 名無しさん (2007-03-17 20 00 10) ジュン×翠があれば乗る! なぜって、そこに翠星石がいるから -- 名無しさん (2007-03-23 00 09 05) 結婚して? -- 水晶 (2007-04-02 14 50 03) ツンデレ萌ス -- 名無しさん (2007-04-15 12 34 26) 『お、おめぇら・・・褒めてるのか人をおちょくってるのか、どっちかにしやがれですぅ・・・ べ、別に照れてないですよ!ほ、ほんとですってばぁ!』『まぁまぁ。翠星石。撲は、可愛いって言ってもらって嬉しいな。』うう・・・ゲキカワユス! -- ツンデレ (2007-05-30 22 00 42) 双子スキーの俺にとって小説はまさに神だった。 なんだあの翠蒼わw -- 名無しさん (2007-06-22 01 56 52) ローゼンメイデンの中で一番キャラが立ってるよ翠星石かわいいよ。 -- 名無しさん (2008-01-10 17 00 35) 翠星石可愛いよ翠星石。 蒼星石×翠星石 が好きだ! -- 名無しさん (2008-02-05 22 16 38) うおおおおおおおぉぉぉぉ!!!ツンデレェェェェエェ!!!! -- 名無しさん (2008-03-13 04 58 26) 翠星石は俺の嫁!! -- 名無しさん (2008-03-13 05 02 08) いいや、俺の嫁だ! -- 名無しさん (2008-03-14 01 02 13) 俺の嫁に決まってんでしょうがあぁぁぁぁ!!! -- 名無しさん (2008-03-14 19 07 22) 翠ー!! -- 名無しさん (2008-03-18 21 18 45) 翠の毒舌イイ! -- 名無しさん (2008-04-09 09 09 01) 蒼翠サィコー!!! -- しおん (2008-04-09 13 12 37) _ _/※>――、 `//※// \ / f※/ / / / ハ ヽ レ | / / /イ /| | 弋|| f/ー///人| | |||〈ヾ冽 /イ冽|リ || \_ゝ"" 〉∠ノ |ヽ※|\ - / | | ヽ ヽ r-イ|※| ノ_/|※|>兄 亅| | /~ヽ| |7/八 ヘヽ※| 173;||※|/‖‖/ | 175;ノ 173;|| | ‖‖ | 175;| 毒舌じゃなくてこれが普通なんですぅ… -- 名無しさん (2008-04-18 23 52 40) 蒼翠が好きすぐる双子万歳 -- 名無しさん (2008-08-09 02 03 23) 蒼翠は至高!! 自分の中ではこの二人ほどお似合いなCPはいないと思ってる -- 名無しさん (2008-08-09 17 17 17) 名前 コメント
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その後、ラプラスのレコーディングに戻ったメグはいつものようにギターを 手にし、オディール達に向かって笑顔で言う。 「さぁ、薔薇乙女に負けないように私達もガンバリましょ~。ねっ、巴」 「そうね、彼女達の曲に負けないようにねッ」 薔薇乙女のアルバム曲に興味津々のミチコはソワソワしながらメグに質問する。 「ねぇ、ねぇ、前に約束した薔薇乙女とのコラボ曲ってもう出来てるの?」 「もうね、凄くイイ感じで出来てるわよ。もうすぐお呼びが掛かると思うわ」 その話にノリは興奮した表情で入ってくる。 「そうなの、もうすぐ出来るのね。もう真紅ちゃん達ってカワイイから 早く会いたいわ」 そんなノリの浮かれた笑顔に巴は冷静な声を出す。 「でも私達のアルバム発売のすぐ後に薔薇乙女のアルバムが出るってことは アルバム対決になりそうね」 「そうデスネ。さぁ、ワタシ達もレコーディングを始めましょう」 オディールの声で各ポジションにつくラプラス達。楽器を前にすると彼女達の 目付きは変わり先程の笑みは消えプロの表情になっている。 イヤホン越しにメロディーがそれぞれに伝わる。オディールが感情を込めて 唄い、そこにギターソロに入る。 メグ得意の細く突き刺さるようなトーンが滑るように展開していくが、突然 そのメロディーが途切れた。 「えッ?」 普段から極端にミスの少ないメグのギターが途切れたのを信じられない顔付で 見るオディール達。 メグは手首を握りかすかに震える左手を見つめる。 (な、何? これは何?) 震える手首に視線を落とすメグに巴が近寄る。 「どうしたの、メグ? ケガでもしてるの?」 「う、うん。昨日ね、ちょっと部屋の片付けしてて手首をヒネッたの。 ゴメンねェ~。ちょっと休憩いいかなぁ?」 作り笑いを浮かべたメグはそのままドアを開け出て行くと、小走りでトイレ に駆け込む。 震える左手首から指先にかけて水をかけながらカガミに映るメグの顔には 不安の色が濃く浮かんでいた。 * その頃、薔薇乙女は真紅がラジオ放送中に勝手に決めたアルバム発売日に 向けて急ピッチの作業が続いていた。 「ここで・・・メグさんのギターが・・・入ってきたらイイと思う」 「そうねェ、イイ感じになって来たじゃないィ~」 水銀燈と薔薇水晶が作るラプラスとのコラボ曲は完成されつつあり、 翠星石と蒼星石も普段から暖めていたアイデアをメロディーにし、それを 雛苺が鼻歌雑じりで曲のイメージを広げていく。 「フンフンフン~♪~ラッララッラァ~♪~。こんな感じなの~?」 「チビ苺にしては察しがイイですぅ。その調子で完成させるですぅ」 真紅はほぼ出来上がっている金糸雀が作った曲に歌詞を付けるため イヤホンで繰り返しメロディーを聴き、自分の中にある世界観を探っていく。 そんな薔薇乙女のアルバム製作作業は明け方まで続いた。 「できたわぁ~。これで後はメグ達を呼んで音入れよォ~」 水銀燈の嬉しそうな声にイスに座り居眠りしていた金糸雀は目を 覚まし、水銀燈を見る 「いま何時かしらぁ~?」 「あ~ら、眠っていたのぉ? 今ちょうど曲ができたトコなのよ~。 ホラ、聴いてみてぇ」 水銀燈はそう言って寝ぼけ眼でイスに座る金糸雀にイヤホンを投げて渡す。 緩やかな放物線を描いたイヤホンはキャッチしそこねた金糸雀の オデコに当たる。 「痛いかしら~。もう、ちゃんと渡すかしらッ」 そう言いながらイヤホンを耳にあてると、薔薇水晶が曲を流す。 静かに流れるアルペジオ、そこに教会の鐘の音色に似た単音が印象的に 響く。風が草花を揺らし彼方から吹き付ける。見上げる夜空から降り注ぐ 月明かり。そんな風景がスローモーションのように金糸雀の脳裏を流れて 埋め尽くしていく。 そこに水銀燈のギターがいつもと違うトーンで入ってくると曲の持つ雰囲気 は、まるで無くした時間を嘆く人々の涙声のように切なく展開されていく。 言葉を無くし曲の持つ世界に入り込む金糸雀はいつしかまばたきすら忘れて いた。 曲が終わってもしばらく曲の世界の中に居る金糸雀に水銀燈が声をかける。 「ねぇ、どうだったァ~? ちょっと金糸雀、聞いてるのォ?」 水銀燈の声で我に返る金糸雀は唖然とした表情で水銀燈と薔薇水晶を交互に 見返す。 「貴女達って、なんて曲を作ったのかしらァァ!!」 その金糸雀の反応に顔を見合わせニコリと笑う水銀燈と薔薇水晶。 「フフフ、その曲は夢見るようにって感じで作ったわァ~」 「そう・・・曲名は・・・トロイメントって言うわ」 ここに薔薇乙女とラプラス、2つのバンドが参加する最初で最後の 曲が誕生した。 * ラプラスのスケジュールになかなか空きがなく薔薇乙女のレコーディング に参加したのはラプラスのアルバムが店頭に並びミリオンを難なく 達成した、そんな時であった。 「ゴメンねぇ、けっこう前から曲は出来てたんでしょ~」 「それよりも流石にラプラスね。いきなりのミリオンでビックリ したのだわ」 「まぁね、これが私達の実力よ~」 メグはニコッと笑いながらギターを取り出し、手首にリストバンドを巻く。 「あれぇ~、メグいつからリストバンドなんてしてるの~?」 「えっ、あぁ、これはね。そう、トレードマークにしようかなってね」 「そおぅ~。それよりもォ、この曲は自分でもイイ曲ってェ~感じぃ?」 そう言いながら水銀燈はボタンを押し、曲を流す。 スピーカーから流れる曲に吸い込まれるラプラス達。 「凄いですネ、イイ感じの曲です。早く歌ってみたいです」 「そうね、早く音を入れちゃいましょう。ねぇ水銀燈、私のパートを 説明して」 真紅、水銀燈、薔薇水晶がラプラスからメインゲストで参加するオディール とメグに曲のイメージと入るパートを説明する。 主にコーラスで入る巴、ノリ、ミチコは雛苺と一緒に曲が持つ世界観に 沿いながら声を合わせる練習をしている。 * 金糸雀、翠星石、蒼星石は薔薇乙女のファーストアルバムの取材に来た 記者の質問に答えている。 「薔薇乙女にとって初のアルバムですが、コンセプトとか聞かせてもらえ ないでしょうか?」 テーブルの向こうに座る金糸雀は得意気に答える。 「コンセプトはアルバムのタイトルどおりトロイメント、日本語で言えば 夢見るように、かしらッ」 「トロイメントとは夢見るようにって意味なんですか。それじゃ、このアル バムに込められたメッセージは夢を追いかける人達への応援って感じですか?」 その記者の言葉に蒼星石はコーヒーを口に運びながら答える。 「そう、僕たちがバンドを組んでからデビューするまでに色んな事があった。 でも諦めずにここまで来れたのは、夢を見続けていたからなんだ」 そこまで言うと蒼星石は目を閉じ思い出すように語る。 「悲しいことや辛いことがあっても夢を見るのを忘れたら全てはそこで途切れ てしまうと思うんだ。だからどんな小さな夢でもいいから望んでいたら きっとチャンスはやってくる。そんな想いをアルバムに込めたつもりだよ」 「そうですか。所で今回はそのアルバムタイトルになっている曲はラプラス が参加するそうですが?」 その質問には翠星石が答える。 「今、となりの部屋でラプラスと真紅達が曲とパートの確認をしてるですよッ。 この後すぐにレコーディングですぅ~」 「そうなんですか!それじゃぁ、取材のシメとして最後に薔薇乙女とラプラス の写真を撮りたいのですが、イイでしょうか?」 「イイかしら~!!」 カメラのレンズ越しに見ると薔薇乙女とラプラスは笑顔でメンバーが入り 混じっている。 オディールと真紅は並び、人差し指を立てている。 水銀燈とメグは肩を抱き合い笑顔で拳を前に突き出している。 巴と雛苺は頬が付くくらい寄り添いカメラに向かってピースサインをしている。 ミチコは後ろから金糸雀の肩に腕を回している。 真ん中にノリを置き、その左右に翠星石と蒼星石、その前に薔薇水晶が笑っている。 眩しいフラッシュの中で薔薇乙女とラプラスはフイルムの中に 終わらない一瞬を焼き付けた。 * 3週間ほど1位をキープしていたラプラスのアルバムが2位に下がり、 変わってトップの座には発売されたばかりのトロイメントが入った。 「さぁて、これで来月からカナ達もツアーが始まるかしら~」 「ツアーが決まったですかッ、まずはどこからですぅ~?」 「ここ、東京から始まって16ヶ所かしらッ」 「私の故郷、大阪は入ってるのね、楽しみなのだわ」 「大阪と言えばたこ焼きですぅ、楽しみですぅ~」 「ヒナの神戸もあるの~」 「神戸と言えば神戸牛ですぅ、楽しみですぅ~」 「食べ物ばかりじゃないィ、だからァ翠星石はすぐに体重が増えるのよォ~。 そのうちドラムセットからハミ出すわよぉ~」 最近また体重が気になりだした翠星石は顔を真っ赤になる。 「なッ、何を言いやがるですかァ~!」 水銀燈と翠星石とのやり取りを聞き微笑する真紅達。 その時、ツアー中のラプラスのマネージャーから金糸雀に 連絡が入る。 金糸雀は電話の内容を聞きながらチラッと水銀燈の顔を見る。 そして電話を終えた金糸雀はポツリと小さく言う。 「メグが倒れたかしら・・・」 つい先ほどの軽い会話が途切れる。 (8)へ戻る/長編SS保管庫へ/(10)へ続く